ワゴンRのエアコンが効かない 修理に出す前に確認するべき点

 ワゴンRのエアコンには、通常では知る由もない、とある事情があります。そのとある事情によって、ワゴンRのエアコンは、壊れてしまう事があります。

とある事情とは?

 ワゴンRは、とても人気のある車です。人気があるゆえに、新車の生産が追い付かないという事態となっていました。生産が遅れてしまう要因の一つに、エアコンの部品供給が間に合わないという状況がありました。メーカー側は、この状況を改善するべく、とある策を取りました。

エアコンの部品を替える

 通常、ワゴンRは、エアコンの部品として、カルソニック社の製品を使っています。カルソニックとは、日産系のメーカーです。ところが、部品の供給が追い付かなかったことから、部品のメーカーを、トヨタ系のデンソー社に変えたのです。今までワゴンRには、カルソニック製のエアコンが装着されて出荷されていましたが、ある時期を境に、カルソニック社の製品ではなく、デンソー社製のエアコンが装着され、出荷されました。

二社の違い

 カルソニック製と、デンソー製のエアコンには、決定的な違いがあります。カルソニック製のエアコンコンプレッサーには、コンプレッサーオイルの逆流を防ぐ、逆止弁が付いています。しかし、デンソー製のエアコンコンプレッサーには、コンプレッサーオイルの逆止弁が付いていません。製品的には逆止弁が付いていても、付いていなくても問題はありません。現に、デンソー製のエアコンコンプレッサーは、ワゴンRと同じ規格の、ダイハツ車で問題なく使用されています。

何が起こったのか?

 デンソー製のエアコンを取り付けたワゴンRのエアコンに、不具合が発生してしまったのです。設計上はあり得ないのですが、コンプレッサーオイルが逆流し、エアコンのシステムに流れ込むという症状が出て、結果として、エアコンが冷えない、コンプレッサーオイルが漏れてしまう、エアコンのガスが漏れてしまう、コンプレッサーのオイルがなくなり、焼き付いてしまう、エバポレーターという部品にオイルが流れ込み、詰まらせ、エアコン全体に不具合が生じる、という症状を引き起こす事になっています。

メーカーの対応

 メーカーもこの状況は把握しており、リコールが出されています。こちらのサイトにあなたのワゴンRのフレームナンバーを入力すると、リコール対象車かどうかを知ることができます。⇒ リコール・改善対策・サービスキャンペーン 対象車両検索 一度検索なさってみて下さい。

リコール対象だった場合

 あなたのワゴンRが、リコール対象車両であった場合は、該当箇所のリコール、無料点検、修理を受ける事ができます。ディーラーや販売代理店に相談の上、リコールを受けて下さい。修理箇所がリコール対象箇所ではない場合は、有料になるケースもありますので、問い合わせ時に症状を説明し、リコールで修理できるかどうかの確認をきちんとされることをお勧めします。

リコール対象外の場合

 リコール対象外車両であった場合も、念のためにディーラーや販売代理店などに相談なさってみて下さい。エアコンの構成部品の中に、エバポレーターという部品がありますが、この部品は、9年10万キロまで、部品の保証期間が延びています。それだけ、故障が多い部品なのです。

修理に出す前に、メーカー、ディーラーに相談を

 このようにワゴンRのエアコンは、一部車種に関してリコールが出ているという現実があります。あなたのワゴンRのエアコンに不具合が発生しているのなら、町工場や街道筋の量販店などに行く前に、一度、ディーラーのサービス、あるいは、スズキのお客様相談室に問い合わせをしてみて下さい。⇒ お問合せ先:スズキ株式会社 お客様相談室 リコールや、リコールまでは至らないと判断されている、改善対策、サービスキャンペーンの情報は、町工場や街道筋の量販店などには流れていません。これらは、スズキのディーラーや、スズキと契約している特約店に配布されているものです。あなたのワゴンRは、エアコンリコールの対象かどうかを、修理に出す前に、必ず確認されることをお勧めします。